「吟遊ライラック」


いつからか 全て見据えた気になって
未来(さき)周りして また青息吐息
集いあう花 憧れた過去の自分
こんな現世(うつしよ)では叶わないと悟った

千早振る心抑えられず
隠しきる術も無い
この声が刃となり 猛威奮っても
叫びは届かない

あの日の憧憬 求めるのなら
自分の足で踏み出して行け
「穢れた世だ…」 と 見限る前に
もう一度 この世を見渡せ


偽者の言葉(うた)に染まってこそ真実(まこと)?
認めてやるものかと否定し続け
群がるしか能が無い 花の正体(すがた)
暴き出しても まだ咲き続きたがるのか?

群れの中 探し当てた花が
幻でないのなら
私が最後の一枚(ひとひら)となり誓う
「理想を掴もう」と

五つの花弁 揃ったならば
長き旅の道を歩き出そう
穢れた世でも進めるだろう
この歌と共に行くのなら


私の声は届いてますか?
理想と奇跡を追い求めて
月夜の下(もと)で奏で歌おう

月虹(げっこう)を越えて翔んで行け


決意したなら 共に進もう
足の音 声の音 揃えて行こう
まだ見ぬ景色 まだ見ぬ奇跡
いつの日か奏でると契り